2021年02月
雛人形を展示しました。
篠山城大書院の虎の間に
旧篠山藩士中川家に伝来の「雛人形」を展示しました。
展示した「雛人形」は古今雛様式の内裏雛で
明治末から大正時代のころに作られたもの。
古今雛様式とは、十八世紀のころ、江戸の雛問屋が
金や色糸などを使って刺繍が施された美しい装束が特徴。
江戸時代末期には雛人形の目の玉に水晶やガラスが
嵌め込まれるようになり、展示の「雛人形」の目も
ガラス玉が嵌め込まれ「古今雛」の特徴をよく伝えています。
いまでは見ることも少なくなった「古今雛」
大書院でご覧になってください。
★おひなさまクイズラリー
あら、大変!ねずみの姿に替えられたお内裏様…。
4つの館でキーワードを集めて元の姿に戻してね!
篠山ならではの陶・磁器のひな人形
篠山城に梅が咲きました。
ここ数日、暖かい日が続いたこともあって
篠山城二の丸の梅の木に花が咲きました。
寒い中にも、篠山城に春遠からじを感じさせてくれます。
梅は日本独自の植物と思われがちですが
そもそもは中国原産で、日本には古代の弥生時代に伝来
花は鑑賞、果実は食用として広く栽培され
奈良時代「花見」といえば梅を愛でることだったとか。
天平二年(730)、ときの太宰帥(大宰府の長官)・大伴旅人が
邸で「梅花の宴」を開き、梅花を題材にした32首の歌が詠まれた
それらの歌は『万葉集』に収録され、元号「令和」の基にもなったそう。
また、天神さんで知られる菅原道真は梅を愛でること深く
政争に敗れて太宰府に流されると、京の邸に残してきた梅が
道真を慕って遠く太宰府まで飛んできた‥‥
「東風(こち)吹かば にほひおこせよ梅の花 主なしとて 春な忘れそ」
という「飛梅伝説」はよく知られています。
天神さんを祭る神社が「梅」を神紋とするのはここに由来するとか。
まだまだ、寒さのぶり返しがありそうですが
春の足音は着実に大きさを増しているようです。
そのようなことを感じさせてくれる大書院の「梅」の花、
桜に先だつ「花見」を楽しみにいらっしゃいませんか。